コラーゲンの解説と働き

コラーゲンCollagen

コラーゲンは種類によって構造上の特徴や組織分布がある程度異なり、その線維がどのように網目構造を作るかも異なります。

コラーゲン

すべてのコラーゲンは、コラーゲンα鎖と呼ばれる3本のポリペプチド鎖からなる三量体タンパク質です。
3本のα鎖がすべて同一の場合(ホモ3量体)と、異なる場合(ヘテロ3量体)があります。
1本のα鎖が作る螺旋は、それぞれ左巻きの螺旋構造をとるように曲げられており、3本のα鎖によるこうした3本の鎖は、お互いの周りに巻きついて、右巻きの3重螺旋構造を形成しています。
コラーゲン3重螺旋は、グリシン、プロリン、およびヒドロキシプロリンと呼ばれる修飾されたプロリンの3種のアミノ酸が非常に多く含まれているため、形成することができます。

グリシンはその側鎖が水素原子であるため必須です。
コラーゲン分子の三重螺旋構造の込み合った中央部分に収まることが可能な唯一のアミノ酸なのです。
水素結合によって3本の鎖がお互いにつなぎとめられています。
コラーゲンに、グリシン型のアミノ酸に置き換わる変異が起こると、グリシンの水素原子は大きな元になるため、鎖をうまく螺旋状態にまとめられなくなり、三重螺旋構造が不安定になります。
コラーゲンα鎖の中で3残基ごとにグリシンがあることが必要です。

様々な細胞外マトリックス構成成分のほとんどは線維芽細胞によって作られてます。
体内のコラーゲンの約80%~90%は、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型の繊維状コラーゲンであり、主に結合組織に存在します。
Ⅰ型コラーゲンは組織に豊富に存在するため、分離が容易で最初に詳しく調べられた。 この基本的構造単位(膠原原線維)は、長く(300nm)細い(直径1.5nm)三重螺旋で1、それぞれ1050アミノ酸からなる2本のα1鎖と1本のα2鎖から構成される。この三本鎖分子はコラーゲン細線維 collagen fibril と呼ばれるより高次の重合体に会合し、さらにこれが集合して、より大きなコラーゲン線維 collagen fiber と呼ばれるなることが多い。細線維では、隣接するコラーゲン分子は、全長の約4分の1に相当する67nmお互いにずれている。このようにずれて並んでいるために、コラーゲン細線維を光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察すると、縞模様が現れます。 Ⅰ型コラーゲンは長い線維を形成する。1型コラーゲンは張力に対して強い。実際、1gあたりに換算して比較すると、Ⅰ型コラーゲンは鋼鉄よりも強い。

およそ25〜30歳以降、つまり体が成熟期を過ぎると、このコラーゲンや弾性繊維はだんだん減少していき、肌の弾力も失われていってしまいます。シワも真皮のこうした変化から起こります。

代表的なコラーゲン

コラーゲンに多くの種類があることは、各々異なったコラーゲンとしての役割があることを意味している。
発見された順番にギリシャ文字の番号が付けられています。

Ⅰ型コラーゲン
膠原線維はⅠ型コラーゲンが主体をなしています。腱、筋膜、骨などに見られます。皮膚から最初に見つけられました。2本の同一の鎖と1本の異なった鎖がらせん構造をとっています。異なった鎖で出来上がっていることを見出したのは日本人。戦前のことです。
Ⅱ型コラーゲン
軟骨や眼球の硝子体、脊索にあるコラーゲンで、原線維として存在し、線維を形成しません。同一の3本の鎖。
Ⅲ型コラーゲン
リンパ組織、脾臓、肝臓、平滑筋などに見られる細網線維や胎生期・創傷治癒の際に出現するコラーゲン。大量の糖質を含む。
Ⅳ型コラーゲン
基底板をつくるコラーゲンで、トロポコラーゲンが重合せず糖タンパクと結合して膜を作ります。(網目構造)
Ⅴ型コラーゲン
Ⅰ型コラーゲンによる膠原線維と共存し64μm周期の横縞を示しますが、極めて細いです。
Ⅵ型コラーゲン
基底板をその下のⅠ型・Ⅲ型コラーゲンの線維に結びつけるいかり型線維を作ります。64μmの周期性を示します。

ビタミンC欠乏

壊血病のようにビタミンCが欠乏すると、トロポコラーゲンは不安定でらせん状のより合わせができず、膠原線維は変性し、その新生は障害される。

エーラーダンロス症候群

Ⅳ Ⅵ Ⅶ型などの特定のコラーゲンが欠損するため異常な膠原線維ができ、皮膚が著しく伸びやすくなり、関節の周りの靭帯が伸びやすくなるなどの症状が出て、大動脈破裂 眼球破裂などが起こる。

繊維芽細胞による膠原線維の形成
(図解)繊維芽細胞はコラーゲンの素材となるアミノ酸をとりこみ、粗面小胞体でグリシン、プロリン、リジンの3種のアミノ酸が約1000個連なるアルファ鎖のペプチドを合成します。ついでアルファ鎖のアミノ酸は、水酸化 糖添加と順に加工され、3本がらせん状に重合してプロコラーゲンとなります。これが粗面小胞体から輸送小泡によりゴルジ装置に運ばれ、分泌顆粒につめられて、細胞外に放出されます。プロコラーゲンは細胞外でプロコラーゲンペプチダーゼによって末端の数個のアミノ酸が切断され、トロポコラーゲンとなります。トロポコラーゲンはさらに並列し架橋結合によって重合して微細な線維をつくります。膠原原繊維は集まり、しだいに太くなって膠原繊維となります。このように、プロコラーゲンは可溶性で、細胞内では線維をつくりませんが、細肪外に放出されると、トロポコラーゲンとなって重合し、線維を形成します。
※もともとは、線維芽細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、象牙芽細胞のみで行われると考えられていましたが、いろんな種類の細胞がコラーゲンを合成していることが今では明らかになっています。

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