皮下組織の解説と働き

皮下組織皮下脂肪組織/真皮の下の、皮下結合組織/性別・年齢・身体の部位・栄養状態などによって、その厚さ・発達の程度が異なります。

皮下組織とは

皮下組織とは

真皮と筋膜との間に挟まれた部位、真皮より深層は「皮下組織」と呼ばれ、概念的には皮膚ではありませんが、機能的にはやはり皮膚と考えます。
なので、違う考え方では表層筋膜(浅筋膜)とも呼ばれ、筋を皮膚から隔てています。
概して、皮膚と身体の筋膜・骨膜とを結合させるものです。

皮膚の最下層である基底層を境に、表皮と真皮の境界は明瞭であるのに対し、真皮と皮下組織の境界は多くの場合、明瞭ではありません。

顔の一部では皮下組織に骨格筋のシートである表情筋が入っています。

体の一部では皮下組織に増殖期の毛包の下部(例:頭皮)やアポクリン汗腺(例:腋窩)、エクリン汗腺(例:手掌と足底)が入り込んでいます。

皮下組織の構造大部分が脂肪細胞(fat cell)

脂肪小葉

皮下組織は脂肪細胞(fat cell)が集合して形成した脂肪小葉(fat septum)で大部分が構成されています。つまり皮下脂肪組織です。脂肪組織は結合組織の特殊なタイプです。そして皮下脂肪組織はほとんどが白色脂肪細胞からなっています。

各脂肪葉は結合組織性隔壁により区切られています。
この隔壁には血管網やリンパ管・神経も含まれ、皮下組織の骨格となり、安定性を維持しています。
また、「パチニ(層板)小体」と呼ばれる神経終末も含まれています。(パチニ小体は真皮にも含まれる場合があります)
脂肪組織には、脂肪滴を蓄えた脂肪細胞のほか、間質に様々な種類の細胞が存在します。特にリンパ球やマクロファージに代表される免疫細胞は、脂肪細胞と密接に連携して脂肪組織の機能を調節すると同時に、慢性炎症の形成に重要です。

真皮から発生している線維束がところどころで、皮下脂肪組織を貫いて筋膜や骨膜と強靭に結合してます。この線維束によって、真皮とその深部組織との結合が強固になっていますが、同時に皮下組織が存在することで、皮膚の移動性、ずれが可能となっています。

脂肪細胞

白色脂肪細胞は大型の脂肪滴(主成分はオレイン酸・パルミチン酸)が細胞質のほとんどを占める(約85%)ため、核などの細胞内小器官は端に追いやられています。単房性の油滴は大量のエネルギーを効率よく細胞内にパッキングするための仕組みと考えられてます。
脂肪細胞は大型の脂肪滴(主成分はオレイン酸・パルミチン酸)が細胞質のほとんどを占めるため、核などの細胞内小器官は端に追いやられています。

脂肪は主に中性脂肪(トリアシルグリセロール)であり、代謝の上で脂質の新生・蓄積と分解動員を絶えず繰り返しています。
このような交代は、主としてノルアドレナリンのなど、種々のホルモンによって調節されています。
なお、脂肪細胞の大きさも栄養状態によって異なります。

脂肪組織の厚さは身体の部位や年齢、性別によって異なり、また、ホルモンによっても調節されます。かつ遺伝的に決められているものです。

インスリンや薬物を皮下注射すると、速やかに取り込まれます。

皮下組織の役割

エネルギーを貯蔵

皮下組織は中性脂肪の貯蔵庫としての役目(エネルギーを貯蔵)を持つ他、
物理的外力に対するクッションの役目や体温消失の遮断、熱産生といった保温機能にも重要な役目を果たしています。

ヒトは、体内で作り出される熱(産熱)と、体内から外気へ逃げる熱(放熱)のバランスを保つことで、正常な体温を維持しています。
寒い時は皮下脂肪によって体温が外気へ逃げ出さず、体温の低下を防ぎます。
そして、暑い時には、外気の暑さが体内に伝わりにくく、体温の上がりすぎを防いでます。

また、体型を司り、足底と手掌への脂肪蓄積は外的ショックを緩和します。

これまで、脂肪組織は単なるエネルギー貯蔵を果たすだけの組織と考えられていましたが、
現在では身体エネルギー代謝の重要な制御因子であることがわかってきました。

白色脂肪細胞の機能
白色脂肪細胞は余剰のエネルギーを蓄える貯蔵庫としての機能に加え、多様なホルモン様物質を放出することで体で最大の内分泌器官として種々の調節を行います。
過剰に摂取されたカロリーの貯蔵庫(中性脂肪)です。体のエネルギーが足りない時に脂肪酸に分解し、血中に放出、利用されます。
白色脂肪細胞は組織のためのための巨大な栄養貯蔵庫です。脂肪細胞に貯蔵されている脂質は、主なものはトリグリセリド、すなわち脂肪酸エステル(オレイン酸やパルミチン酸)とグリセリンです。形成されたトリグリセリドは必要時まで脂肪滴内に貯蔵されています。
脂質は身体の要求に反応して、体全体のいたるところで均一に動員されます。
白色脂肪は、余剰エネルギーを中性脂肪として蓄える臓器として古くから知られていますが、近年、アディポネクチン、レプチンに代表されるアディポカイン、炎症性サイトカイン・ケモカイン、遊離脂肪酸(free fatty acids:FFA),あるいはリポカインを、積極的に血中へ分泌する内分泌器官としての地位も確立されつつあります。

脂肪細胞の大きさと数
脂肪細胞は生後早期に数が増えますが、その後数は増加しません。
肥満は全身の脂肪組織の量が多いわけですが、ここでは1個の脂肪細胞が一般の数倍とかなり大きくなっています。
一方、脂肪細胞の数自体が多いこともあります。これは脂肪細胞の数が決まる前に栄養過多があったと考えられ、こちらの方が肥満としては重篤です。
高カロリー摂取や運動不足などのよって、脂肪細胞は次第に肥大化して、肥大化脂肪細胞となります。
この肥大化脂肪細胞にも上限があり、直径150μm位までくるとし、脂肪細胞の数も増加します(高度な肥満状態でもある一定以上のサイズの脂肪細胞は出現しない)。
これは発達・発育段階における脂肪前駆細胞とは別に生体における脂肪前駆細胞の存在か、すでに存在する成熟脂肪細胞に由来するものなのかは一致した見解は得られていません。以前は乳幼児時期や思春期などに限られた時期にしか成熟脂肪細胞の数は増加しないと考えられていました。その時期に障害の数、およそ300億個が決定されると考えられていたのです。しかし肥満者では400~600万個にも達することが明らかとなってきたのです。
小児の肥満は脂肪細胞の肥大化+新規の脂肪細胞の分化によって引き起こされ、この脂肪細胞の初期増加がその後の個人の肥満症の発症につながります。

脂肪吸引について
からだのいろんな部分から少量の脂肪を吸引除去する外科的手技を「脂肪組織切除術」といいます。
皮膚を切開した後、脂肪を吸引する強力な真空ポンプによって、カニューレと呼ばれるステンレスの細い管を通して脂肪が除去される、という仕組みです。体型修復の処置として大腿、殿部、腕、胸、腹部などで施されうる手術です。
術後に起こりうる合併症としては、術中に破れた血管に脂肪が侵入し、血流を阻害する脂肪塞栓、感染、術野の感覚障害、脱水、体内器官の損傷、術後のひどい痛みなどがあります。

なぜ女性は冷房に弱い?
皮下脂肪組織が厚いのだから、女性は寒さに強いんじゃないの?と考えがちですが、これは一方では正しく、一方では間違いです。
皮下脂肪は熱を伝えにくいため、身体の表面の温度が下がった場合、皮下脂肪がさほど厚くない男性は体内の熱を皮下脂肪組織に伝えて、表面へ伝え熱を補います。皮下脂肪の厚い女性は、熱の伝導がさえぎられ、冷えた皮膚表面の温度を上げることができず、冷たさを感じやすいのです。
皮下脂肪組織は皮下にある脂肪組織です。脂肪組織は主に脂肪細胞から成る組織で、疎性で不規則な結合組織で囲まれ、単独又は集団として大きな凝集を形成します。体のあらゆる部位にあり、通常男性では全体重比の15~20%、女性の場合には20~25%を占めます。

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