中間径フィラメントintermediate filament
中間径フィラメント
中間径フィラメントは太さ約10nmのフィラメントの総称で、10nmフィラメントとも呼ばれる。中間径フィラメントは、その太さが細いアクチンフィラメントと微小管との中間(ミクロフィラメントより太く微小管より細い)にあるために付けられた名称です。
タンパク質の自己会合と重合によって10nmのフィラメントを形成する。この意味では安定的というよりは動的な構造と言える。
中間径フィラメントは分枝することなく、ほぼ直線上に、あるいはやや迂曲して走る。一般に比較的安定で強く、単独に走ることもあるが、集まって束を作ることも多い。
最も安定していて、最も溶解しにくい細胞骨格。
中間径フィラメントは、その構成タンパク質により次のような種類に分けられている。
ケラチンフィラメント(トノフィラメントとも呼ばれる)~細胞質内に支持網を形成し、細胞間結合装置で細胞膜に付着する。
デスミンフィラメント(筋細胞)、ビメンチンフィラメント(線維細胞のような間葉系細胞)
神経フィラメント、神経膠フィラメントなどがあります。
中間系フィラメントは主として機械的支持に預かり、細胞骨格としての細胞の形の維持、核の位置の固定などの役割を持つ。また上皮細胞では、張フィラメント(トノフィラメント)は、細胞膜の結合装置であるデスモソームやヘミデスモソームに付着し、細胞質側から細胞の結合・接着を補強している。