角化の解説

角化

角化とそのメカニズム

角化の流れ

表皮の角化細胞(ケラチノサイト)が、角質細胞へ至るまでの過程を総称して角化と呼びます。一連の複雑な生物学的反応は、最終的に角質層をつくるための過程で、角化細胞が基底層で分裂し、ケラチンを産生し分化、成熟しながら上層に移行していきます。
基底層で角化細胞がつくられ、表面に上がって角化し、はがれ落ちるというすべての過程には、およそ4~6週間かかります。(平均的な厚さ0.1mmの表皮の場合)

栄養と酸素は、真皮の血管から血管のない表皮へと拡散するため、基底層の表皮細胞はこの血管の最も近くにあり、ほとんどの栄養と酸素を受け取っています。
基底細胞は最も代謝的に活発で、絶えず細胞分裂を行って新しい角化細胞を産生します。新しい角化細胞が押し上げられて血管から離れるに従い、基底層より上の表皮細胞に届く栄養が減少し、細胞が不活発となって最終的に死ぬ(細胞死する)ことになります。
ちなみに頭皮から脱落した過剰な角化細胞が「ふけ」とよばれています。

なお、顆粒層から角質層への変換を、特に「終末角化」と呼びます。
顆粒層までの角化細胞は生きた細胞であり、角質層への変化は細胞死と関連した急激な変化だからです。
その他、角質層への変化は、核および細胞内小器官の消失とケラチンパターン(ケラチン模様)の形成、周辺帯の出現など、形態学的にも激しい変化ととらえられています。

この角化と呼ばれる分化はその詳細な制御機構は十分に解明されていませんが、あたかもプログラムされているかのような一連の経過をたどります。
また、角化の過程のどこかに質的量的異常があると、正常な角質層ができず、角質層の機能に異常が生じることになります。

怪我をした時の皮膚の再生
擦過傷や熱傷のように、表皮の外層がはぎ取られると、基底層における細胞分裂の速度は、当然増すことになります。
この著しい増殖を制御するメカニズムはよくわかってないものの、上皮成長因子(EGF)などのタンパク質が何らかの役割を担っているものと考えられています。

皮膚疾患にも深い関わりのある角化
魚鱗癬をはじめとする各種の角化異常性皮膚疾患は、角化に関係する各種のたんぱくの遺伝子異常により生じるとされています。例えば、乾癬は広く知られている慢性皮膚疾患ですが、角化細胞の分裂と基底層から角質層までの移動が通常より早くなっている皮膚疾患です。角化細胞はわずか7~10日で早々と脱落してしまい、未成熟な角化細胞は異常なケラチンを産生し、皮膚表面に銀白色の薄片状鱗屑を形成するのです。

角質細胞の構造

角質細胞の構造

角質層は、Eliasにより提唱されたように、角質細胞という煉瓦とそれを取り囲むモルタルに相当する角層間脂質から構成される、緻密な層構造(ラメラ構造)をしています。

煉瓦とモルタルにたとえられる角質層において、表皮細胞は、おもにフィラグリンが分解して生じるアミノ酸やピロリドンカルボン酸、乳酸などの吸湿性と、それを維持する天然保湿因子を周辺帯に包んだ形で含んでいます。 そして、その周辺を層板顆粒から分泌された角質細胞間脂質が充填しています。

さらに最近では角化細胞が各種サイトカインを分泌していることが判明し、これらの細胞が角化だけではなく免疫にも深く関与していることが示唆されました。
また生体への物理的な刺激に対抗し、容易に細胞が引き離されないような特徴的な接着機構が角化細胞間や基底膜との間に存在しています。

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