日本の代表的な漢方外用薬で、シコンの濃い紫色と独特の香りがあります。止血、消炎、細胞の代謝促進などの効果があり、昔から傷、やけど、ただれ、ひび、しもやけ、あかぎれ、痔などさまざまな皮膚症状に用いられてきました。
マリーゴールドの花をひまわり油に浸してつくられた浸出油です。両者の効能を併せ持ち、優れたスキンケアオイルとして使われています。傷ついた皮膚や粘膜修復して保護し、肌荒れや乾燥、日焼けなどの肌トラブルに適しています。抗炎症、抗真菌作用もあります。
カカオ豆から採れる脂肪で、チョコレートのほかに医薬品、化粧品、軟膏の原料として使われています。95%がオレイン酸で、融点が体温よりも少し低めなので、常温では固体、口に入れたり皮膚にのせたりすると溶ける性質があります。甘い香りがあり、肌をしっとりと柔らかくします。
いわゆるミツロウ(ビーズワックス)のこと。蜂が巣を形作るために分泌するワックスで、固さを持たせるために使用します。オーストラリア産のオーガニックビーズワックスです。昔からキャンドルの材料として、また、クリームの材料として用いられてきました。火を灯すとほのかな甘い香りがします。色や香りはミツバチが集める花粉と蜜の種類によりさまざまです。現在は木製品の艶出しや化粧品の材料として使われています。
リシノール酸という脂肪酸を90%ほど含んでいる異色のオイルです。粘度がとても高く、水分を引き付ける力があります。昔から世界中で薬や、化粧品として使われてきました。日本ではひまし油という名でおなじみの虫下しの薬です。今では口紅やリップクリームの材料としてよく使われています。
ドクターズオーガニックのリップクリームは、クリームという名がついていますが、油脂だけで作られた軟膏タイプです。軟膏タイプの保湿剤はつきが良くて落ちにくいのが特徴です。ほんの少しべたついた感じがするかもしれませんが、それは落ちにくいことのあかし。長時間にわたり、保湿力が持続します。
皮膚はさほど乾燥していなくても、唇だけが乾いてしまうことがあります。これは、皮膚と唇の構造の違いによるもの。通常、皮膚は、厚い角質層に守られているだけでなく、皮脂と汗とが混ざり合い、乳化してできる表面脂肪酸、いわゆる皮脂膜によって覆われています。この皮脂膜が皮膚中の水分の蒸発を防ぎ、皮膚は潤いが保たれています。口唇の皮脂腺は、毛に付属する器官として毛包上部に開口する皮脂腺ではなく、直接皮表に開口する独立脂腺です。また、体中の皮膚に水分を供給し、体温の調節をするエクリン汗腺がありません。
さらに、唇の角質層は極めて薄く、そのうえ細胞間脂質や天然保湿因子が少ないのが特徴。細胞間脂質とは、角質細胞と角質細胞の間にある脂質のことで、セラミドやコレステロール、脂肪酸などでできています。また、天然保湿因子は、皮膚角質細胞の中にある物質で、どちらも水分を保持する性質があり、皮膚を乾燥から守っていますが、唇はそれも少ないのです。
唇にはメラニンがないので紫外線の影響を直に受けてしまいます。
唇の水分が奪われてしまいます。
合わない口紅やリップクリームで、かさついたり、水疱ができたりします。また、口紅を落とすときにごしごしこすると、唇表面を傷つけてしまいます。
唇表面の皮脂膜が常に取り去られてしまいます。
ビタミンB2などが不足すると、皮膚の修復がうまくいかず、荒れる原因になります。
春スキーや夏山、海などで強い紫外線に当たるときは、あらかじめUVを通さないリップクリームを塗っておくと荒れを防ぐことができます。乾燥した外気の中にいるときは、保湿のためのリップクリームをしっかりつけたり、マスクをすると乾燥を防ぐことができます。
お肌に合わない化粧品はもちろん使わないことです。また、普段口紅を落とすときにティッシュペーパーでふき取ったり、クレンジング剤をつけて力を入れてこすってはいけません。落ちにくい口紅はクレンジング剤で汚れを浮かせて、優しく拭き取りましょう。
唇表面の皮脂膜をなくし、また物理的に歯で皮膚を傷つけるため、このような癖は改めましょう。
唇だけでなく、美しい皮膚はきちんとした栄養状態が保たれて初めて実現します。細胞を構成するタンパク質や脂質、代謝に必要なビタミンやミネラル、エネルギー源である炭水化物などをバランスよくとることは、美と健康の基本です。
普段から唇が乾燥しないように、油分が足りない方はそれを補うリップクリームを使いましょう。毎日使うものなので、できるだけ低刺激のものを使うことが大切です。
低刺激のリップクリームを選びましょう。できるだけシンプルな成分でできたものがお勧めです。数多くの成分を配合したものが多いのですが、水分を保つことができれば、唇は自分の力でよみがえっていくことができるからです。
乾燥が気になるときはもちろん、口紅を塗る前の下塗りや、お風呂上りのケアもおすすめです。乾燥がひどいときは、リップクリームを塗るだけではなく、マスクをするとよりよく潤いを保つことができます。