ランゲルハンス細胞の解説と働き

ランゲルハンス細胞Langerhans cell(樹状細胞:denclritic cell) 遊走性・抗原提示細胞・突起あり

ランゲルハンス細胞とは

ランゲルハンス細胞

ランゲルハンス細胞はメラノサイト(メラニン細胞)と同様、樹状の胞体突起を持つので「樹状細胞」とも呼ばれます。

一種のマクロファージ(表皮マクロファージ)で、表皮のみならず、口腔、食道、膣、真皮、毛包、脂腺、さらにリンパ節、胸腺などでも認められます。
骨髄に由来し、血行性に運ばれます。

ランゲルハンス細胞

赤色骨髄由来の非常に強力な抗原提示細胞で、表皮のどの層にも存在しますが、特に皮膚では有棘層の中~上層に、1平方ミリメートル辺り、400~1000個、表皮細胞の2~8%が孤立性に存在しています(表皮全体では1~3%)。

細胞接着構造を持たず、遊走性で、紫外線照射で減少してしまうにもかかわらず、メラノサイトの放出するメラニン小体さえも受け取ることがありません。

ランゲルハンス細胞

この細胞の核は不規則な形をしており、細胞質はほとんど透明です。細胞体から全ての層の表皮細胞の間に細胞質突起が伸びて、かなり密度の高いネットワークを形成しています。

その他の特徴として、ランゲルハンス細胞は「バーベック顆粒」を含む、という特徴を持っています。
バーベック顆粒は別名ランゲルハンス顆粒と呼ばれ、テニスラケット状の特徴的な形態・構造を持っており、観察時、ランゲルハンス細胞特定の指標とされています。この顆粒の機能はまだわかっていません。

ランゲルハンス細胞の働き

ランゲルハンス細胞はその樹状の細胞質突起で、表皮表面と表皮細胞間の環境を常に監視しており、皮膚における細胞性免疫反応を強力に促進します。この細胞は、多くの炎症性の皮膚疾患、特にアレルギー性接触皮膚炎において、活性化された数が増えます。
皮膚は体表を包むので、絶えず多くの抗原分子に直に接触、表皮のこのような構造物が自然免疫と獲得免疫に関わり、皮膚全般の保護機能に対して免疫学的要素を提供しています。

ランゲルハンス細胞

ランゲルハンス細胞は、他の臓器で見られる免疫系樹状細胞の働きと同様、抗原を認識し、結合し、細胞内で分解処理した後、T細胞(Tリンパ球)に提示する働きを持っています。これによって活動を停止しているヘルパーTリンパ球を刺激され、一次免疫応答が開始されます。
ランゲルハンス細胞は皮膚に侵入した微生物を必ず感知し、免疫反応を引き起こします。他の免疫系細胞(リンパ球や真皮内の免疫系細胞)が侵入した微生物を認識、破壊するのを助けます。機能的には組織球(マクロファージの一種)と類似しています。

また、ランゲルハンス細胞は、皮膚の同種移植における拒絶反応でも重要な役割を果たし、この細胞の活性が表皮腫瘍の進行を阻む作用を示しているようです。ある種の化学的発がん物質、免疫抑制剤や紫外線の過剰な暴露はランゲルハンス細胞の数の減少や能力の減弱をもたらします。そして皮膚腫瘍を増悪させる要因となります。

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