ヒアルロン酸|ドクターズオーガニック基礎化粧品使用成分について

ヒアルロン酸 化粧美容液の成分

ヒアルロン酸

名前の由来と歴史

ヒアルロン酸は、1934年に米国コロンビア大学教授のカールマイヤー博士らによって、牛の目の硝子体から初めて分離されました。そのため、ギリシャ語のHyaloid(ヒアロイド/硝子体)、この物質がUronic acid(ウロン酸)という物質を多く含むことから、「Hyaluronic acid(ヒアルロン酸)」と命名されました。
その後、1986年には多糖体の国際命名法により、「Hyaluronan(ヒアルロナン)」という言葉も導入されています。

ヒアルロン酸の構造と物理的・化学的性質

ヒアルロン酸の構造

ヒアルロン酸は、D-グルクロン酸とN-アセチル-D-グルコサミンが繰り返し交互に結合した直鎖の高分子多糖類、酸性ムコ多糖類です。

ヒアルロン酸そのものは、白色の粉末であり、水に溶かすととろみのある「無色透明」でにおいはありません。
分子内に多くの水酸基(-OH)を保有することから、高い保水性を有します。
1グラムのヒアルロン酸は、2~6リットルの水に対し水和能を持ちます。
水であれば自重の1200倍吸収できますが、塩分が存在するとこの力は0に近くなります。また熱に弱く40度以上の加熱で破壊されます。
また、分子量が大きいため高い粘弾性を示します。分子量が大きくなるに従って、水溶液の濃度が上昇、またPHでも変化します。
生体内での代謝は非常に早く組織中の半減期は05~1.5日です

ヒアルロン酸はどこにある?

体内でヒアルロン酸が存在する場所(脳・目・心臓・皮膚・血管・へその緒・卵巣・精液・関節))

ヒアルロン酸は、私たちの体内のあらゆる臓器や結合組織のいたるところに存在しています。
その濃度は、部位によって異なり、特に濃度が高いのは、へその緒(臍帯)、関節液、目の硝子体、皮膚などです。そして、生体中の全ヒアルロン酸量のおよそ50%が皮膚組織に含まれています。

皮膚組織の中では真皮に存在するとされていましたが、
近年表皮や角質層にも存在していることがわかってきました。

からだの中のヒアルロン酸濃度は、成長とともに減少していきます。 皮膚の濃度変化としては、40歳後半から加齢とともに減少していく ことが報告されています。あかちゃんの肌が、はりがあるのは、ヒアルロン酸を多く含んでいるからです。成人女性の皮膚に含まれるヒアルロン酸は赤ちゃんの皮膚に比べ20%低下すると言われています。さらに、60歳になると、20歳時に比べ1/2、80歳になると1/6にまで減少します。ヒアルロン酸が減少すると、水分が減少し、かさかさになって、はりがなくなり、キメが荒くなります。

ヒアルロン酸の用途

ヒアルロン酸は私たちの身近で、幅広く使用されています。

ヒアルロン酸の安全性

もともと体内で生成される成分なので、アレルギー反応や副作用のリスクはほとんどありません。
動物を用いたヒアルロン酸の安全性試験とし ては、単回投与試験、反復投与試験、生殖発生、毒性試験、変異原性試験、抗原性試験などの結果が報告されており、すべての試験で安全性が確認されています。(※1)
またヒトにおいては、4週間にわたり1日360mg のヒアルロン酸を経口摂取し、血液生化学検査を実施しているが、すべての検査項目で正常範囲内での変動であり、有害事象が起きないことが確認されています。

※1:1780 ・66 臨牀透析 vol . 24 no . 13 2008

人工ヒアルロン酸と天然ヒアルロン酸

ヒアルロン酸には、鳥のとさかなどから抽出した天然ヒアルロン酸とバイオ製法によって作られている人口ヒアルロン酸とがあります。
動物由来の天然ヒアルロン酸は粘度が高く優れているとされています。しかし、動物由来であるが故に、人によってはアレルギー反応を示す場合があります。また、最近は鳥インフルエンザも危惧されます。
人工ヒアルロン酸は乳酸菌や溶血性連鎖球菌を利用して作られます。美容整形の分野でも、アレルギーの心配がなく、より安全性の高い人工ヒアルロン酸が使われています。

ドクターズオーガニックでのヒアルロン酸

ヒアルロン酸は分子量が大きく肌からの吸収は望めませんが、肌表面で高い保水性があります。
その結果著しく角質水分量をあげ、乾燥によるばりや機能の低下をふせぎます。
もともと体内にあるものということで安全性の高さも魅力ですね。
さらに元々真皮での基質と言われていましたが、近年表皮や角層にも存在してることが分かりました。

欠点は水分が奪われていくと元々の粉末にもどるということで、粉になると肌の水分を奪っていきます。
それでグリセリンの大気中の水分をとってくる機能と合わせて配合しました。
数日たっても乾燥しないことを確認しました。(特別乾燥している場所ではなく通常の大気中で行いました)

付記:美容の世界でのヒアルロン酸

ヒアルロン酸の経口摂取

ヒアルロン酸経口摂取においては、現時点で信頼できる充分なデータがありません。
まず経口摂取ヒアルロン酸が作用を発揮する為には体内で吸収され、代謝されねばなりません。 ヒアルロン酸も消化され、吸収されるのは小腸壁です。

顔面のヒアルロン酸注射

顔面のしわたるみに対する治療法は、手術、レーザー、注射療法など色々な治療法が開発されていますが、コラーゲン、ヒアルロン酸、ボツリヌスA毒素による注射療法は、効果、安全性、そして簡便さの面で優れています。しわたるみの改善の第一選択になっているといえます。
人によってですが効果は明らかにあります。しかし、注射での手技なので、ちょっと技術と熟練度が心配、痛い、使用するヒアルロン酸がヨーロッパ製造で、医療用らしが、詳しくは分からないこと、低い確率ですがアレルギー、効果持続時間(膝などのヒアルロン酸注入は数日はよくてもすぐ痛みがでてくるらしい)、費用の問題などが実行に踏み切れない要因となっているようです。
効果持続期間はおおよそ、数ヶ月~1年半程度と言われています。もちろん保険が効かないので、定期的な追加注入の場合、費用がかかります。

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