トレハロース
名前の由来と歴史
1832年にウィガーズがライ麦の麦角から発見、1859年にマルセラン・ベルテロが象鼻虫(ゾウムシ)が作るトレハラマンナ(マナ)から分離して、トレハロースと名づけました。
抽出する方法が難しく高価なものでしたが、近年デンプンからの安価な大量生産技術が岡山県の企業林原によって確立され、さまざまな用途に用いられています。
トレハロースの構造と物理的・化学的性質
グルコースが1,1-グリコシド結合してできた二糖の一種である。
- 常温常圧で白色の粉末状の結晶
- 甘味を持っている
- 分解されてグルコースになる
- 自然界の多くの動植物や微生物中にある
トレハロースはどこにある?
自然界の多くの動植物や微生物中にあります。昆虫はトレハロースをエネルギー源にしているものも。
トレハロースの用途
日常の様々なシーンで、実に多様に使われています。
さっぱりとした上品な甘味、品質保持効果、水和力により、食品を乾燥や凍結から守り食感を保ち、
矯味矯臭効果により、苦味や渋味、えぐ味、生臭み、けもの臭、レトルト臭などを抑えるなど
多様な作用による複合的効果が期待できるためです。
- 化粧品
- 保水力を活かし保湿成分として各種の基礎化粧品や入浴剤、育毛剤に使用されている。
- 医薬品
- 組織や蛋白質の保護作用を活かして臓器移植時の臓器保護液など。
- その他
- クールビズや防臭効果をうたった繊維、植物活性剤、抗菌シート、昆虫の栄養剤など多分野に及ぶ。
トレハロースの安全性
トレハロースはキノコや酵母などにも含まれており、古くから人間が食べてきたものです。
水飴と同じく澱粉から生成される安全性の高い物質です。
さらに、アメリカやヨーロッパなどの海外でも食品への利用が認められています。
ドクターズオーガニックでのトレハロース
健康なお肌にはまず保湿がとても大事です。
私たちは、高い保湿成分をもつヒアルロン酸 吸湿性が高いグリセリン、そして高い保水性を持つトレハロースをローズウォーターに溶かし込みました。安全性も高い成分です。
3つの保湿成分にはおのおの特徴があり、トレハロースにはその多様な機能にも期待しています。
トレハロースに発がん性?
以前トレハロースの発がん性についてお問い合わせをいただきました。
トレハロースは、ブドウ糖が2つ結合してできている2糖類です。私たちが日ごろ口にする、しいたけや酵母にも含まれており、人間の体内ではトレハラーゼという消化酵素がこれをブドウ糖に分解して栄養源となります。
トレハロースについては、次の試験で毒性等がないことが確認されています。
- 急性毒性
- 亜急性毒性
- 皮膚腐食性
- 皮膚刺激性
- 眼の腐食性
- 眼の刺激性
- 呼吸器感さ性
- 皮膚感さ性
- 生殖細胞変異原性
- 生殖毒性
また、国内外の発がん性のデータは、現在のところ私の調べた限りでは見当たりませんでした。
私どもでは以上のことから、トレハロースは安全なものと認識し、お客様にも安心してご使用いただけることを確信しております。